2008年2月18日(月曜日)

カスタマイズするより新規開発の方が低コストなこともある

カテゴリー: - Ryuji @ 20時22分35秒

お客さんと打ち合わせしているときによく「○○モジュールをちょっとカスタマイズして、こんな感じにできませんかねぇ」と言われることもあるのですが、多機能なモジュールをベースにする場合、「ちょっと」では済まないケースが多々あります。

というのも、仕様を一カ所変えることにより、連鎖的に別の箇所もその仕様にあわせて変更する必要が発生することがあるからです。

そして仕様変更のつじつまをあわせるために、工数が余計にかかってしまうのです。

そのため、多機能モジュールをベースに改造したいというお話をいただいたときは、ほんとうはどんなことを実現したいと思っているのかをお聞ききし、カスタマイズするかわりに、低機能で汎用性はないけどそのニーズにあったモジュールを開発することがあります。

初期の開発コストは、多機能モジュールベースにカスタマイズする場合も、低機能な専用モジュールを開発する場合もそれほど差はないとは思います。

しかし、運用後に差がでてくることになります。

既存モジュールをカスタマイズした場合は、運用開始後に既存モジュールのバージョンアップに追随する作業が発生します。機能追加や機能改善であれば、バージョンアップ見送りという選択もありますが、セキュリティフィックスの場合、放置するのは危険です。そのときに、カスタマイズした部分を新しいバージョンに組み込みなおすという作業が必要になります。過去に何回かやりましたが、これ結構手間かかる作業です。(特に元となったモジュールのコードが大幅に書き換わってる場合、最初のカスタマイズ並みに工数かかることがあります)

新規開発したモジュールの場合、このバージョンアップの問題から離れられるので、後々コスト面で効いてきます。また、元モジュールが存在しないので、元モジュールとの差が大きくなりすぎてしまわないかを気にかける必要もありません。この点も新規開発したほうが楽な点です。

そんなわけで、XOOPSには既存モジュールが多数存在しますが、場合によっては既存モジュールをカスタマイズするより、新規開発した方がトータルで見たときに低コストになることもあるということを覚えておいていただけると良いかなぁと思います。


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