2008年3月19日(水曜日)

1人で3ヶ月かかる開発を3人で1ヶ月にできるのか?

カテゴリー: - Ryuji @ 03時04分38秒

結論から書いてしまうと、1人で3ヶ月かかる開発を3人で開発したからといって、1ヶ月に期間短縮できるとは限りません。

工数÷人数が開発期間となるには、
1.開発者の作業がすべて平行してすすめられること
2.開発者同士のコミュニケーションにかける時間がゼロでも開発できること
の二つの条件が満たされなければいけません。

でも、2のコミュニケーションにかける時間をゼロにすることはできません。
作業分担を決めたり、システム上の重複を排除するためにもコミュニケーション時間をゼロにすることはできません。

しかし、じゃぁ3人で開発したときに必ず1ヶ月以上かかるかというと、そうとも限りません。

システム開発をしていると、思いこみや勘違いなどで、お客さんの求めるシステムと違うものを開発してしまうということが、少なからず発生します。(手遅れにならないように、途中途中で開発中のシステムを確認してもらいますが、それでも部分的に「こうじゃ無い!」ということはあります)

一人で開発していると、仕様書や要求書を見る「目」が一人になってしまうので、勘違いを正すチャンスが少なくなってしまうので、開発してから「こうじゃないんだよねぇ」というのが発生しやすくなります。

その点では、複数で開発に当たった方が、「○○って□□でいいんだよね」「え?○○って××でじゃないの?」という解釈の違い(思いこみ、勘違いの元)を開発者同士のコミュニケーションで発見でき、開発してから「違うよ!」という事態を防げるので、全体として開発期間が短くなる可能性はあります。

かといって、開発者が多すぎるとプラス面(勘違いの早期発見による工期短縮)よりも、マイナス面(分担調整、空き時間の発生)の方が増えそうだなぁと思っています。
# 残念ながら私はまだ10人、20人で数ヶ月かけて開発するようなケースの経験は無いので検証できてませんが。。


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  1. 昔、一部で言われていた『2人で2倍かかり、3人で4倍かかり、4人以上だと終わらない』というのが、実感です。
    そもそも、大規模Projectを小規模に分割する能力や、それをとりまとめる能力、
    一環した思想のもとで基本設計・基本方針を決定できるような人はほとんどいません。
    よって、上流がこんな状態だと、下流はグダグダです。
    少なくとも、ひとりで3ヶ月ならば、分割、取りまとめ、一環した思想はOKなハズですし。
    (これが大丈夫でないとすると、そもそも終わらないハズ^^;)
    そもそも開発手法と言うのは、ファーストフードのマニュアルの如く、
    できない人でも、レベルの底上げをするためのものなのにもかかわらず、
    その開発手法も徹底できていない場合が多いので、
    一般的に、大規模Projectは失敗します。

    Comment by Anonymous — 2008年3月21日(金曜日) @ 13時05分14秒

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